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害虫大辞典 日本昆虫学会名誉会長 安富和男氏 監修

害虫辞典

スズメサムライコマユバチCotesia miyoshii (Watanabe)

本種は細腰亜目のコマユバチ科Braconidae サムライコマユバチ亜科Microgastrinaeスズメサムライコマユバチの繭に属する体長約3mmのハチで、本州に分布しています。成虫の体は黒褐色、脚は橙色、翅は透明です。幼虫はスズメガの幼虫で(イモムシ)に多寄生して育ち、成熟すると寄主の体表に現れて多数の白い繭をつくって蛹化します。
サムライコマユバチ亜科のハチは、ポリドナウィルス(DNAウィルスの1種)を産卵時に寄主の体内に注入し、ウィルスの働きによって寄主の発育を抑えてイモムシのままにしておく戦略を使います。