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害虫大辞典 日本昆虫学会名誉会長 安富和男氏 監修

害虫辞典

コロモジラミPediculus humanus corporis DEGEER

全世界の人類に外部寄生し、成虫の体長はメス3.3mm、オス2.3mm、灰白色です。コロモジラミ(メス)下着にひそみ針状の 口吻を肌に刺して吸血します。
皮膚は白色半透明で、吸血直後は赤く見え、やがて赤黒くなります。メスの尾端は二つに分岐していますが(写真)、オスにはこの分岐がありません。
1日に5-6回吸血し、1回の吸血時間は約15分で、吸血量は1-2mlです。
メス成虫は1日に5-8個、一生の間に約300個の卵を下着の縫目などに産みつけます。卵は白色で0.5×0.3mm、6-7日で孵化し、幼虫期間は約 15日、成虫の寿命は約1ヶ月です。
吸血の害だけでなく、リケッチャを病原体とする発疹チフスの媒介者として要注意です。